脾粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)
脾粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)は、皮膚の表面にできる小さな白いできものの一種です。
顔、とくにまぶたやほほ、鼻のまわりなどに多く見られます。
一見「にきび」や「白い脂肪のかたまり」のように見えますが、実は中身は角質(皮膚の表面のたんぱく質)です。
医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」の一種であり、毛穴の出口がふさがって角質が中にたまってしまった状態です。
小さくても気になる見た目や、増えていくことから美容的な相談で来院される方が多いです。
症状について
脾粒腫の主な症状は次のとおりです。
- 直径1〜3mmほどの白い粒状のふくらみ
- 痛みやかゆみはない
- 自然に消えることもあるが、長く残ることもある
- まぶたや頬、額、こめかみなどに複数できることが多い
にきびと違い、押しても膿(うみ)が出ないのが特徴です。
放置しても体に害はありませんが、見た目が気になる場合は治療を行うことができます。
原因について
脾粒腫の原因は、皮膚の再生の過程で角質がうまく排出されないことです。
皮膚の下に小さな袋のような構造ができ、そこに古い角質がたまってしまいます。
主な原因としては:
摩擦や圧迫(マスク・まくら・メイク道具などの刺激、クレンジング)
紫外線や乾燥による皮膚のダメージ(皮膚のターンオーバーが乱れる)やけどのきずなどにできる場合もある
また、生まれつき皮膚の代謝が遅いタイプの方や、脂性肌の方にもできやすい傾向があります。
治療法
脾粒腫は自然に治ることもありますが、時間がかかることが多いため、
気になる場合は医療機関での処置をおすすめします。
当院での治療
当院では、専用器具(面皰圧出器)を用いた安全な処置を行っております。
これは、皮膚科で「にきびの芯」を取り出すときに使う専用の器具です。
小さな穴を開け、白い角質のかたまりを丁寧に押し出します。
出血はほとんどなく、跡も残りにくいです。
処置後は一時的に赤みが出ることがありますが、数日で落ち着きます。
処置当日はメイクをせずにお越しください。
治療後の経過
- 当日は、少し出血しますが、ほとんどのケースでは処置中に血が止まります。
- 治療当日から入浴・洗顔はOK
- ファンデーションなどのメイクは、翌日からの方が無難です。小さな傷にファンデーションが入り込んでしまうのを防ぐためです。とても小さな傷なので治療後12時間以上経てばふさがります。
※広範囲や深いタイプの場合は、形成外科や美容皮膚科への紹介となることがあります。
自宅での注意点
- 無理に爪や針でつぶすのはやめましょう
→ 感染や傷跡の原因になります。 - スクラブ洗顔やピーリングをしすぎないようにしましょう。
→ 皮膚が傷つき、かえって悪化することがあります。
保湿をして皮膚の代謝を整えることが大切です。
予防について
完全に防ぐことは難しいですが、以下のようなケアで予防につながります。
- やさしく洗顔し、過剰な皮脂や古い角質をためない
- 紫外線対策を行う
- 乾燥しすぎないよう保湿をする
- 目元などデリケートな部分は刺激の少ない化粧品を選ぶ、こすらないようにする
肌のターンオーバー(再生リズム)を整えることで、新しい脾粒腫ができにくくなります。
まとめ
脾粒腫は「白く小さなできもの」ですが、にきびとは異なり、角質が皮膚の中に閉じ込められてできる良性の皮膚疾患です。
痛みやかゆみはなくても、目立つ場所にできると気になる方が多いです。
当院では、面皰圧出器による簡単な処置で除去が可能です。
