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帯状疱疹(たいじょうほうしん)

概要

帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、強い痛みをともなう赤い発疹や水ぶくれが、体の左右どちらか一方に帯状にあらわれる病気です。
原因は、一度かかった水ぼうそうウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)。水ぼうそうが治ったあとも、ウイルスは体の中の神経の根もと(神経節)にひそんでいます。
加齢や疲労、ストレス、免疫力の低下などをきっかけに再び活動をはじめ、皮膚に症状を起こすのが帯状疱疹です。

当院ではその日に帯状疱疹かどうか結果がわかる検査を行うことが可能です。

難しい言葉メモ
  • 神経節:神経細胞が集まっている場所。背骨の近くにあり、そこにウイルスが潜んでいます。
  • 免疫力:体を病気から守る力。疲れや加齢で弱くなると、ウイルスが再び暴れ出します。

症状について

  1. 前ぶれ
    皮疹が出る前に、体の片側にピリピリ・チクチクするような痛みやかゆみが出ることがあります。風邪のようなだるさや微熱が出る方もいます。
  2. 皮膚症状
    数日後、その部分に赤い斑点や小さな水ぶくれが帯状にあらわれます。背中から胸、おなか、顔に出ることが多いですが、からだのどこにでも出る可能性があります。
  3. 痛み
    発疹と同じ場所に、強い痛みをともなうのが特徴です。ズキズキ、焼けるような、電気が走るような痛みと表現されます。
  4. 経過
    水ぶくれは1〜2週間でかさぶたになり、治まるのが一般的です。ただし神経の痛みだけ残る場合があり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。

帯状疱疹後神経痛は、発疹が治っても数か月〜数年続くことがある強い痛みで、高齢者ほど起こりやすいとされています。

原因について

ウイルスの再活性化

帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが再び活動を始めることで起こります。人から人に新たにうつるわけではなく、自分の体の中に潜んでいたウイルスが出てくる病気です。

免疫力の低下

ウイルスはふだん免疫に抑えられていますが、次のようなときに免疫が下がって発症しやすくなります。

  • 加齢(50歳以上で特に多い)
  • 過労や強いストレス
  • 病気や薬の影響(糖尿病、がん治療、免疫抑制薬の使用など)

感染の可能性

帯状疱疹そのものは人にうつりません。ただし、水ぶくれの中には水ぼうそうのウイルスが含まれているため、まだ水ぼうそうにかかったことのない人が接触すると、水ぼうそうとして感染することがあります。

注意が必要な帯状疱疹について

帯状疱疹は出る場所や症状によって注意が必要なこともあります。

  1. 顔面型(眼のまわり)
    目の近くに出ると、角膜炎や視力低下の危険があります。眼科との連携が必要です。
  2. 耳のまわり(ラムゼイ・ハント症候群)
    耳の中や周囲に発疹が出て、顔の麻痺・耳の痛み・めまい・聴力低下などを起こすことがあります。早期治療がとても大切です。
  3. 汎発性帯状疱疹
    免疫力が大きく低下している場合、体の複数の場所に発疹が出ることもあります。感染力が強いので注意が必要です。

治療法

治療の目的は、ウイルスの増殖を抑え、痛みを減らし、合併症を防ぐことです。

1.抗ウイルス薬

  • 帯状疱疹の治療の基本は抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル、アメナメビル)です。
  • 発疹が出てから72時間以内に開始するのが理想です。早いほど効果が高く、神経痛が残るリスクを減らせます。

2.痛みの治療

  • 消炎鎮痛薬(痛み止め):アセトアミノフェンなど
  • 神経痛に効く薬:プレガバリン、ミロガバリンなど

3.ステロイド

  • 顔や耳に出た場合、神経の炎症を抑える目的で短期間のステロイドが使われることもあります。

4.帯状疱疹後神経痛の治療

  • 痛みが残った場合は、神経痛専門の治療薬やブロック注射などが検討されます。

5.ワクチンによる予防

  • 50歳以上の方には、帯状疱疹ワクチンで発症や重症化を防ぐ方法があります。
  • 種類は
    • 生ワクチン(ビケン):1回接種、効果は約5年
    • 不活化ワクチン(シングリックス):2回接種、効果は10年以上

【費用:ビケン 1回8,000円】
【費用:シングリックス 1回22,000円】

 

生ワクチン
(感想弱毒性水痘ワクチン)
販売名:ビケン

 不活性ワクチン
(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン)
販売名:シングリックス

特徴

  • 1回注射
  • 皮下注射
  • 2回注射
  • 筋肉注射

効果

  • 予防効果:約50~60%
  • 持続期間:接種から5年程度
  • 予防効果:50歳以上で97%、70歳以上で約90%
  • 持続期間:接種から10年以上

注意点

  • 先天性及び後天性免疫不全状態の方は接種できません。
    例)白血病、リンパ種、骨髄やリンパ系に影響を与えるその他疾患等
  • · 薬剤等による治療をうけており、明らかに免疫抑制状態の方は接種できません

2回接種が必要です。
標準的な接種期間は1回目の接種から2か月後に2回目の接種を行います。2か月を超えた場合には6か月後までに接種してください。
なお、接種スケジュールを短縮することにより効果が得られる場合、1回目の接種から2回目までの間隔を1か月まで短縮することができます。対象は以下のとおりです。

  • 疾病又は治療により免疫不全である者
  • 免疫機能が低下した者又は免疫機能が低下する可能性がある者
  • 医師が本罪の接種を必要と認めた者
    例)標準的な接種期間
    1回目の接種が7月10日の場合
    2回目の接種は9月10日から可能、1月10日までに接種

主な
副反応

注射部位の痛み、発赤、腫れ、倦怠感

全身症状(倦怠感、筋肉痛、発赤、頭痛等)、注射部位の痛み、発赤、腫れ

まとめ

帯状疱疹は「水ぼうそうのウイルス」が再び活動することで起こり、体の片側に強い痛みと発疹が出る病気です。
早めの抗ウイルス薬治療が重要で、72時間以内の受診・治療開始が合併症予防のカギとなります。
50歳以上の方は、ワクチンも有効な選択肢です。

「片側に赤い痛みを伴う発疹や水ぶくれが出た」などの症状があるときは、早めに皮膚科を受診してください。
帯状疱疹後神経痛は長く続いて生活に大きな影響を与えることもあるため、予防と早期治療がとても大切です。

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