多汗症(たかんしょう)について
概要
多汗症(たかんしょう)とは、体温調節に必要な量を超えて、汗が多く出てしまう状態を指します。人は暑いときや運動したときに汗をかきますが、多汗症では、暑くなくても、じっとしていても大量の汗が出ることがあります。
多汗症は、命に関わる病気ではありませんが、
- 服がすぐに濡れてしまう
- 汗で持っているものが滑る
- 人目が気になってしまう
など、日常生活や学校・仕事に大きな影響を与えることがあります。そのため、悩みを抱えている方は少なくありません。多汗症は「体質」や「性格の問題」と思われがちですが、治療の対象となる病気です。
症状について
多汗症の症状は、特定の部位、または全身に汗が過剰に出ることです。次のような症状が見られます。
- 手のひらが常に湿っている
- わきの汗で服にシミができる
- 足の裏が汗で蒸れやすい
- 顔や頭から汗がしたたり落ちる
汗の量が多いことで、
- 紙やスマートフォンが濡れる
- 握手や筆記がしづらい
- においが気になる
といった困りごとにつながることもあります。症状は思春期ごろから始まることが多く、緊張やストレスで悪化することがあります。
原因について
多汗症の原因は、汗を出す働きが必要以上に活発になることです。汗は、自律神経(じりつしんけい)という、体の働きを自動で調整する神経によってコントロールされています。
多汗症では、この自律神経が過剰に反応し、
- 緊張
- 不安
- ちょっとした刺激
でも大量の汗が出てしまいます。
なお、多汗症は不潔だから起こる病気ではありませんし、汗を我慢しても改善するものではありません。
病気の種類について
多汗症は、大きく分けて2つのタイプがあります。
全身性多汗症
- 原発性(はっきりした原因がない)と続発性(甲状腺の病気や感染症、ホルモンの変化、薬剤などが原因)がある
局所性多汗症
- 手のひら、足の裏、わき、顔など体の一部に多汗がみられる
- 緊張や運動などで悪化することが多い
- 小児から思春期に発症することが多い
治療法
多汗症の治療は、当院では外用薬を用います。
医療用の外用薬(ぬり薬)
を使用し、発汗の原因となる神経の働きを抑えます。わき、手のひらの多汗症では、保険適用となる薬もあります。
生活上の工夫
- 通気性の良い衣類を選ぶ
- こまめに汗を拭く
- ストレスをためすぎない
こうした工夫も治療の一部です。
最後に
多汗症は、治療によって症状を軽くすることができる病気です。「恥ずかしい」「相談しにくい」と一人で悩まず、ぜひ医療機関にご相談ください。
